東南アジア放浪中のタカヤです。
ミャンマー最大の都市、ヤンゴンは活気があって、思ってる以上に都会。
新しい建物も増え始め、どんどん開発が進んでいます。
しかし、そんなヤンゴンにも都会の暮らしぶりとは一味違う、貧困地区があるんです。
そこは、『ダラ』
「ヤンゴンのスラム」とか、「ヤンゴン最貧地区」とも言われています。
ここは、詐欺やぼったくりが多発していることでも有名で、日本の外務省からも注意喚起されています。
今回は、そんな『ダラ』へ行ってきたので、実際の様子や注意点をレポートしていきます!
目次
『ダラ』ってどんな場所?観光地?
まずは、「ダラ」という地区についてざっくりと説明しておきます。
ヤンゴンの中心部ダウンタウンから、川を挟んだ対岸にある地域です。
ちょっと川を渡るだけで、ミャンマー原風景の田舎の景色を見れることから、観光客も行くスポットになっています。
都会的なヤンゴンでは、なかなか見られない光景です。
そして、ダラは詐欺やぼったくりが多いことが有名です。
港周辺では、サイカーという人力車やトゥクトゥク、ガイドが声を掛けてきて、安い金額を掲示してきます。
それに乗ってしまうと、後から高額な請求をされるというものが多いそう。
支払いを断ると、数人に囲まれるみたいです。
日本人の被害者も多く、大使館や外務省からの注意喚起も出ています!
ヤンゴンで泊まっていた宿でも、「ダラに行く時の注意点」が書いてあるところもありました。
また、宿でダラへのツアーを開催しているところもあります。治安が不安な方は、ツアーの方がいいかもしれません。
実際にダラへ行ってみた。
僕は「ヤンゴンの貧困地区」というものに興味があったのと「詐欺・ぼったくりでの悪評の実態」が気になり、行ってみることにしました。
事前にネットで「ダラ地区の詐欺やぼったくり」について調べ、客引きや勧誘してくる人は、絶対に断ると決めて行きました。
ダラへ向かう港へ
ダラに行くには、フェリーに乗らなければいけません。
もうすぐ橋が架かるそうなので、橋ができたらまた変わるかもしれませんが、現状ではフェリーのみ。
有名な寺院の「スーレーパゴダ」の近くにある「Pansodan Ferry Terminal」という港から出発します。
ここの港周辺から既に悪評で、ダラのガイドを名乗る人から話しかけられることがあるそう。
最終的には、ガイド終了後に高額請求されるというものです。
港に向かって歩いていたら、実際に僕も一人の青年から話しかけられました。
「どこから来たの?」とか「これからどこ行くの?」とか、雑談から入ってきます。
しかし僕は、そういう人がいることは分かっていたので、会話を流しながらも足早に歩きます。
かなりのスピードで歩いていたので、途中で相手は諦めたのか、いなくなっていました。
僕はそのまま、かなりのスポードで港を目指します。
多分、ジョギングくらいの速さです(笑)
フェリーに乗ってダラへ到着
こうして、第一関門を突破!
フェリーターミナルに着きます。
ここのフェリーは、日本が寄贈したものなので、日本人だけはなんと無料!
現地の人でもお金かかるのに、日本人だけ。
ありがとうございます!
オフィスでパスポートを見せ、名前等を記入すると、そのままフェリーに乗ることができます!
帰りのフェリーの最終便は、21:30と言っていました。けっこう遅くまでありますね。
オフィスでは、「彼について行って!」と一人の青年について行くように言われました。
フェリーの中まで案内され、一緒に座ります。
この時、僕は思っていました。
この後ガイドをして、後で請求してくる気では?
と警戒心マックスで臨みました。
ダラには、数分で到着します。
到着すると、僕は船の上から写真を撮りながら、そっとその人から離れます。
そして、一人で船を降りました。
僕が想像した通り、ぼったくり系の人なのか、もしくはぼったくり系の人から守るために、オフィスがつけたガードマン的な人なのか。
どっちなんでしょうか。
ガードマンだったら、ちょっと申し訳ないですが…。
サイカー・トゥクトゥクに注意!
こうして、ダラに到着。
到着した瞬間、外の喧騒がすごいことになってます。
道の両サイドには、何かの勧誘みたいな人がずっと叫んでいます。
きっとここが、山場!
僕は、できるだけ中央を歩き、勧誘の人と離れるようにしました。
そして、できるだけ下を向いて、悲壮感を浮かべた表情で進みます。
すると、全然話しかけられない!
やっぱり、悲壮感漂う表情の効果があったようです!
今まで東南アジアで、数々の客引きと対決してきたので、自分の経験値も上がっているのかもしれません。
ダラに着いた瞬間は、悲壮感を漂わせながら、下を向いて歩くことをおすすめします!(笑)
こうして、最大の関門を抜けました!
とりあえず、真っ直ぐメインっぽい通りを歩いていきます。
すると、後ろから一人のサイカーが現れました。
上の写真の、右側にいる人です。
「どこへ行くの?」や「どこから来たの?」という雑談から入り、ずっと話しかけてきます。
そして、「歩くのは遠すぎる!」とか「〜時間で〜チャットだ」とか、勝手に話を進めてきます。
僕はもちろん、ずっと断り続けます。
しかし彼は、全くめげません。
僕は途中で水を飲んだり、写真を撮ったり、横道に入ったりしても、ずっと着いてきて話しかけてきます。
「フィッシュマーケット」とか「寺院」とか色んなとこを周ってくれるみたいです。
10分以上続いたんじゃないかな?
最終的に、僕がその辺の寺院に入ったので、諦めたようでした。
と思いきや!
次はトゥクトゥクが声を掛けてきます。
またこれもけっこう長い。
ずっと着いてきます。
最初は「ずっと着いてくる、嫌だな〜」と思っていましたが、僕はこの状況を楽しむことにしました。
まぁ、これを見にダラに来たというのもあるので(笑)
最低限の会話はしながらも、絶対的に断り続けます。
そしてトゥクトゥクが去ったと思いきや、また違うサイカーが現れます。
また適当に話しながらも、断ります。
客引きが苦手な人にとっては、ここまで来るのが地獄だと思います。
ですが僕は、思ったよりもきつくないな〜と感じました。
他の東南アジアの観光地では、これよりきついところももっとたくさんあります。
断ればいいだけですし。
ただ、実際にサイカーやトゥクトゥクに乗って観光したいという方は、けっこう大変だと思います。
本気で地区を周りたい方は、ツアーとかの方が良いかと。
ダラの様子
客引きを乗り越え、ついに安心できるエリアに到着しました。
ダラは、思ったより活気があって、賑わっています。
「貧困地区」という情報がなければ、そんな雰囲気は微塵も感じません。
ただ、ヤンゴンの都市部とは、家の造りが全然違います。
ダラの家は、手作り感満載で、簡素な造りのものがほとんど。
玄関のドアがない家もけっこうありました。
そして住宅街にたくさんあるのは、井戸!
ダラ地区では、井戸で水を汲んで使うみたいです。
住人の人が大きなバケツを持って、水を汲んでいました。
また、ゴミも溜まりがち。
ヤンゴンの街中でもけっこうゴミが落ちていますが、ダラの方がさらに多いですね。
ゴミ山の上を、よく犬が歩いていました。
犬がたくさんいて可愛いですが、病気を持っている可能性もあるので、近くから見るくらいにしておきました。
意外と、近代的なスーパーもあります。
ビールを買って、飲みながら散策を継続します。
かなり暑いので、ビールが沁みますね。
ダラでは、「ここが見どころ!」っていう場所があるわけではないので、ひたすら歩くことになるかと思います。
暑いので、冷たい飲み物でも飲みながら行きましょう。
そこら中に、犬がいます。
ヤギもいました。
何匹かいて、戦ってました。
ヤギも可愛い。
モスク!
仏教徒が多いミャンマーですが、こんなところにモスクがあるとは。
小さい船も出てるようです。
きっと住人専用ですが。
川の向こうには、ヤンゴンの街が見えます。
こう見ると、高層ビルがけっこうあります。
どんどん開発が進んでいるヤンゴンの都市部と、ちょっと原始的な風景が残るダラ。
ほんの少しの川を挟んだだけなんですけどね。
写真の少年たち、服を脱ぎ始めました。
まさかこの川に…
飛び込んだ!!
川の色は、こんな色。
ゴミもけっこうあり、ドロドロです。
そこに飛び込んで、楽しそうに泳いでいます。
日本人としては、「こんな汚そうな川に入るなんて!」と思ってしまうかもしれませんが、これがここの日常で、常識。
川の色なんて気にせずに、気持ち良さそう。
誰かの常識は、誰かの非常識。
誰かの非常識も、誰かの常識。
帰りのフェリーに乗って帰宅
夕方になってきたので、そろそろ帰ります。
港へと歩き、受付します。
受付といっても、日本人はパスポートを見せるだけ。
待合室で、フェリーが到着するのを待ちます。
フェリーが到着して、搭乗開始。
行きでは余裕がなかったので見てませんでしたが、船には「日本が寄贈した船」みたいなことが書いてありました。
海外に行くと、「日本の政府、けっこう良い仕事してる!」と思うことがあります。
どこかの国を援助してたり、何かを寄贈してたり。
何より、「日本のパスポートが、世界で一番自由に旅行できる」というのが、信頼の証。
日本の政府が、他国と信頼関係を築いてくれているおかげで、僕たちはこうやって自由に世界を旅することができます。
こうして、ヤンゴンのダウンタウンに戻ってきました。
ガイドやサイカーを頼まなかったので、もちろん詐欺やぼったくりの被害はなし!
『ダラ』に行った感想
ここからは、ダラに行った僕の感想です。
「ヤンゴンの貧困地区」とか「ヤンゴンのスラム」とかって聞くと、ちょっと構えちゃいますよね。
そして、「危険なところなんじゃないか?」と思う方が多いと思います。
しかし、実際に僕が見た印象は、「ただの田舎!」
これ、本当にそう感じました。
ただのローカルな田舎です。
ちょっと原始的でゴミが多かったりもしますが、「貧困感」は特に感じません!
それは、ダラに住んでいる人々が楽しそうに暮らしているから。
悲壮感なんか、微塵も感じませんでした。
これくらいの感じなら、東南アジアのローカルな田舎に行ったら、けっこうどこにでもありそうな光景です。
なので、今まで東南アジアの田舎を見てきた人にとっては、そんなに物珍しい場所でもないかな〜という気がします。
港周辺の客引きがちょっと手強いくらい。
もっとダラ全体を時間かけて周ったら、ダラ特有の良さがわかるのかもしれませんが、僕が散歩した感じとしては、そんな印象です。
「港周辺の悪名高い客引きを見たい」という方や「東南アジアはあんまり行ってない」という方、「田舎の景色が見たい!」って方には、おすすめします!
あと、『お金=豊かさ』だと思っている人も!
以上、肯定も否定もしない、実際にダラへ行った僕の感想でした。
今日も読んでいただき、ありがとうございました!
ヤンゴンのディープスポット、他にもあります。
ミャンマーの異文化に出会った。